がんの免疫細胞療法の仕組みやメリット

私たちの体内には元来、免疫力というものが備わっています。この免疫力という力は免疫細胞の働きによるもので、この細胞の働きによってちょっとした病気であれば自然に治癒することができます。たとえば、風邪の引き始めのときなどに風邪薬を飲まずにいてもいつの間にか自然に風邪が治ってしまうことがあります。このような現象が起こるのも私たちの体内に免疫細胞が存在しているからなのです。

このような私たちの体内にもともと存在している免疫細胞の力を借りて、治療が難しいといわれているがんに立ち向かっていこうという治療法が免疫細胞療法と呼ばれる治療法です。この治療法のメリットとしては、治療の際の患者さんの身体への副作用がほとんどない点にあります。従来の治療法では身体の悪い部分を手術によって切り取ってしまう方法や、放射線による治療が主に用いられてきましたが、このような治療方法では患者さんに負担をかけてしまうことも多く、そのことが同時に精神的にもダメージを与えてしまうケースも少なくはありません。

それに対して免疫力を応用した治療方法では副作用はほとんどなく、患者さんの体力的な負担は従来の方法と比べて格段に軽減されるようになっています。しかし、この免疫力を応用した治療方法では時として高額の医療費を請求されてしまうことも多く、経済的にかなりの負担を強いられるというデメリットもあります。