サービス付き高齢者向け住宅で、長く健康な生活を送りましょう

老人ホームの夫婦とスタッフ

現代の日本は平均寿命こそ延びているものの、それにより健康寿命との差が開いていることが問題視されています。平均寿命は生まれてから一生を終えるまでの期間を、健康寿命は生まれてから健康に生活できる期間を指しています。つまり、平均寿命と健康寿命の差が大きいほど、寝たきりや要介護など不健康な状態で生活している期間が長いことになります。そのため、日本ではいかに健康寿命を延ばし、個人の生活の質を向上させるかが課題とされています。

とりわけ歳を重ねた高齢者ほど、些細なことが原因で健康な状態が一転、不健康な状態になりかねません。例えば、これまで当たり前のように日々を過ごしてきた自宅やマンション、アパートにも、高齢者が寝たきりや要介護になるリスクは潜んでいます。

○○が原因で寝たきりや要介護の状態に

pixta_35779860_S不健康な状態になる原因の1つに、転倒による大ケガが挙げられます。常に走り回っている子どもの頃ならいざ知らず、大人になるほど慎重に行動するようになることから、転倒する経験もあまりなくなるでしょう。一方で、ある程度年齢を重ねて身体機能が衰えると、子どもの頃と同様に転倒する頻度が増えると言われています。

転倒の原因としては、自宅にある低い段差やマンション、アパートの階段などが挙げられます。思うように足を上げられず、つまずいて転倒し、結果として捻挫や骨折のような大ケガに繋がります。これにより寝たきりや要介護になるリスクがあります。

転倒を避け、寝たきりや要介護を防ぐための対策としては、自宅をリフォーム・リノベーションして段差をなくすことが挙げられます。しかし、持ち家ならばともかく、賃貸マンションやアパートを借りている場合、大掛かりな工事は難しいでしょう。家族が一緒に住んでいる場合、サポートを受けることはできますが、近年は核家族化が進んでおり、老いた夫婦2人で暮らしているというケースも少なくありません。

自宅のリフォームやリノベーションが難しく、支援をしてくれる家族もいない場合、「サービス付き高齢者向け住宅」への移住をおすすめします。介護サービスや生活支援を受けられる介護施設の一種で、「サ高住」とも呼ばれます。

サ高住を利用するメリットと施設の探し方

サービス付き高齢者向け住宅は、一言で説明すると60歳以上の高齢者のみ入居できる賃貸住宅です。段差をなくしたり、浴室やトイレに手すりをつけたりと、施設全体がバリアフリー化されている点が特徴です。介護施設と言っても、一般的に想像されるような集団生活を送る形式の施設とは異なり、賃貸マンションやアパートに住んでいる時と同様、独立した生活ができます。他人と必要以上に関わりを持つことが苦手な方にも適しています。

サービス付き高齢者向け住宅には「一般型」と「介護型」があります。このうち、自立した方、または介護の必要性が薄い方に限定してサービスを提供しているのが一般型です。一般型では、必要に応じて外部サービスを利用する形で介護を受けます。常に介護サービスを利用するわけではないため、介護型に比べて初期費用や月額費用が安価です。入居の段階で介護サービスを利用する必要性が薄い方は、一般型がおすすめです。