医療の世界にもすでにAIが導入されています。読むのに何年もかかる量の論文をAIなら僅か3分もあれば読めます。レントゲン写真の読影もAIなら数秒で1日分をこなします。
だからと言って、医師が不要になるという訳ではありません。
AIが診断したことをどのように患者に伝えるのか、患者さんの心の変化に気を配りながら伝えることが出来るのは、心を持った人間だけでしょう。
一方的に診断名を伝えるだけではだめです。患者さんが何を望んでいるのか、どんな不安や想いがあるのかなどをしっかりと聴いたうえでアイコンタクトを取って説明していくことが大切です。時には「つらいね」と一緒に泣いてしまう事があっても良いのではないでしょうか。AIにはそんなことはできません。
また、これから日本は超高齢化社会になります。「治す」ということだけではなく、「緩和する」や「その人らしく最期を迎える」ということも重要になってきます。能力だ気ではなく、患者さんに寄り添うことが出来るかどうか、親身になって考えることが出来るかどうかなども非常に重要なスキルとなります。
そして、チーム医療の現場ではコミュニケーション能力が求められます。
自分の想いや指示をきちんと明確に他のスタッフに伝える、他のスタッフの指示や想いを聴いてしっかりと受け止めるという能力です。これらのスキルが足りないとチーム医療は円滑に機能しません。
現代医療の現場では、単に勉強ができるとか知識が豊富だというだけでは、使えない奴になってしまいます。